フェニックスの奇跡?


*キャラクターのイメージがとことん崩れております。ご注意下さい。





フェニックスの洞窟…。ガストラが秘宝を隠したという洞窟。
今ここに…
「暑い!」
「仕方ないだろ?兄貴…。」
秘宝を求めて
「ってゆーかお前の見てくれが暑苦しい。」
「…ひでぇ…」
足を踏み入れたパーティが
「そうよ、エドガー。溶けそうな子がいるんだから。」
「ク…ク…ポー‥。」
一組…。

「モグ…悪かった。」
エドガーはモグの傍らに膝をついた。
「暑いよな、お前は雪国育ちだから。」
「大丈夫…が、頑張るクポ。」
「ふわふわの毛も、ここでは邪魔よね…。やっぱり待機にした方が良かったんじゃないかしら?」
「しかしなぁ、飛空艇が着陸出来ないからセッツァーに留守を頼んだし、ウーマロとシャドウは使えないし…」
ウーマロはモグがいないと言葉が通じない。
シャドウは背景に溶け込んでしまい、認識出来ない。
「そうだ。」
エドガーはポンと手を打った。
「切ればいいんだ。短くなったら少しは涼しくなるんじゃないか?」
「あー‥いいかもしれないクポ。」
だるそうにモグが呟く。
「よし、じゃあ早速。」
「良かったわね、モグ。」
にっこりと笑い掛けるティナ。
「クポ。」
モグはエドガーに背中を向けた。
「よ〜し、すぐ済むからな、楽にして…」
チャキッ
「力を抜くんだぞ?」
「クポ〜。」
ウィィィン!
「ま、待つクポー!!」
「ん?」
「回転のこぎりは嫌クポー!!殺す気クポ?殺す気クポ?楽にしてくれるってそういうコト…」
「早いじゃないか。」
「危ないクポー!」
「ポンポンは切らないように気をつけるから。」
「それ以前の問題クポ!特にそのマスク!」
「…毛が飛ぶから。私は鼻炎の気が…」
「だったら砂埃でとっくに肺病クポ!」
「む…賢いな。」
「とにかく嫌クポー!!」
ティナの後ろからわめくモグに、エドガーはしぶしぶ頷いた。
「わかったよ。毛は刈らない。」
「クポー‥。」
胸を撫で下ろすモグ。
「兄貴、早く宝を取って出ようぜ。それが一番さ。」
正論だ。
「そうだな。しかしセリス達があそこのスイッチを操作してくれないと進めない。」
「そっか。」
「それにしても暑苦しいぞお前。何とかろよ。」
「んな無茶な。」
頭を抱えるマッシュに、ティナは必死にフォローを送った。
「ほら、ムキムキなモデルさんって皆テカってるよ?だからマッシュもテカって…」
モグも隣で頷いている。
「でもな、得てして皆が暑苦しい。」
「…うん。」
「…クポ。」
「肯定すんなよ!!」
「無視。と、いうわけでマッシュの筋肉をどうにかしたいんだが。」
「無視…」
「でも、筋肉って簡単には落ちないわよ?」
「病気になったら痩せるクポ。」
「無視す…」
「時間がかかるだろう。手っ取り早く何とかしたいんだ。」
「無視すん…」
「クポー‥バイオで闘病生活って名案だと思ったのに…」
「無視すんな!」
やっとのことで主張したマッシュ。
しかし…
『うるさい(クポ)。』
一言で片付けられた。
「鬼ー!」
しかも…
「ちょっと静かにするクポ。ストップ。」
「モグの意見は使えるな。メモっておこう。…ちょっと考えたんだけどな、削ぎ落とすっていうのはどうだ?」
「削ぎ?」
ティナが首を傾げる。
「あぁ。ちょっと刺激的だからティナは見てないほうがいいクポ。」
「?うん。」
とりあえずティナは三人に背を向けた。
そして背後では…
ウィィィン!
「飛び散るクポ〜‥」
「大丈夫だ。背景も赤黒い。」
「僕等が汚れるクポ。」
「あぁ…ティナが汚れたら可愛そうだな。」
「レディファーストだクポ。」
ティナは必死に後ろを向かないようにしている。
マッシュを助けるべきなんだろうが、何だかフォロー出来る自信が無い。
(ごめんねマッシュ…すぐレイズするから!!)
「じゃあ、こっちで。」
シャキン!
「マンイーターだクポ〜。」
「待たんかーい!!」
「ちっ、ストップが切れたか…」
「舌打ちすんな〜!!」
「あぁ、モグ。石化してくれ。彫刻なら飛び散らないだろ。」
「しかも一気にスマートになれるクポ。」
それなら痛くないのかもしれない。
「道具がねえだろ!」
粉砕する気か!?と吠えるマッシュに、エドガーは肩をすくめた。
「注文が多いな。じゃあ手っ取り早く風穴でも…」
ドドドド…
「スプラッタだクポ…。」
「ドリルを装備すんなあぁぁ!」
「す、ストップ!ストップ!」
ティナは思わずエドガーとマッシュを止めた。
「凄いクポ。自力で連続魔法だクポ。」
「モグ…私、今わかったわ。」
「クポ?」
「この二人…実は仲が悪いわ!」
「クポ。」
「一緒にしちゃダメなのね…。」
「…クポ。





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